よみ語りとは?

浅野温子 よみ語り

「浅野温子 よみ語り」は、女優・浅野温子が情感たっぷりに物語を読み語る、独自スタイルの一人舞台劇です。
古くから読み継がれてきた『古事記』の中の日本神話や、日本各地で伝承されている民話・伝説……、浅野が語るのはそんな日本特有の物語を題材に、現代的な解釈を加え、言葉も現代語にわかりやすくしたストーリーです。
自分たちのルーツを見つめ直し、誇りを取り戻すための物語に、今再び注目して欲しいという思いで、これまで全国各地100カ所以上の場所で公演しています。

一人芝居とも朗読とも違う、一人舞台劇

「よみ語り」では、浅野温子が様々な登場人物を一人で演じ分け、舞台狭しと動き回り、舞い踊りながら物語を読み語ります。
いわゆる一人芝居や朗読とは違い、全身を使い、全霊を込めて語る、独特なスタイルでお届けしております。

古事記や民話への想い

現代では、1300年前から伝わってきた『古事記』の神話にも、まったく触れたことがないという人も増えています。
同じようにその土地に住む人々が、手から手へと受け継いできた民話についても、忘れ去られてしまうことが多くなりました。
日本人にとって貴重な文化遺産である『古事記』、そして民話や伝説は、私たち日本人が決して失ってはいけない、貴い財産だと思います。それを次世代につなぎ、自分たちのルーツを見つめ直したい……。その思いで「浅野温子 よみ語りの会」は活動を続けています。

オリジナルの脚本

神々の話というと、一般に難しいものだと考えられがちです。そこで「よみ語り」では、脚本家・阿村礼子が逸話を独自に脚色し、より親しみやすくわかりやすい物語に書き下ろしています。
その土地の民話や伝説などを取り入れ、丁寧に作られた物語は大変好評をいただいております。

生演奏での演出

「よみ語り」に欠かせないのが、物語の世界観をより広く演出する生演奏。一つひとつの物語に合わせたオリジナルの演奏で、語りを彩ります。
音楽に合わせて舞う浅野温子も必見です。

神社での開催

神社は本来、その土地に暮らす人々の心の拠り所であり、生活の中心にあるものでした。ところが昨今、多くの日本人にとって神社は日常的に親しむ場所ではなくなり、祀られている神様のことも知らない……、そんな状況も少なくありません。
初詣や結婚式などのイベントや、パワースポットとして訪れるだけでなく、日常の中で神社の存在を大切に思っていただきたいという願いを込めて、神社での開催を行っています。

三つの「よみ語り」

「よみ語り」では、三つのシリーズに分けて物語をお届けしています。

神々のものがたり

人々が、今よりずっと大らかだった遥か古の日本の神話に、オリジナルの解釈を加え、現代語にした物語。
中には、その土地の神様の話を創作的な物語にした作品などもあります。

既存の演目例

  • 『古事記』の中でよく知られる日本神話、天の岩屋戸、ヤマタノオロチ退治、因幡の白ウサギ、コノハナサクヤ姫、海幸彦・山幸彦ほか
  • 『日本書紀』を元に、倭姫命が、伊勢神宮に天照大神をお祀りするまでを描いた話
  • 出雲の万九千神社を舞台に、儀式に遅刻した神様を喜劇的に描いた物語など

お国ものがたり

地域の人々に愛され、守られてきた日本各地の伝説や民話などをベースに、現代人にも共感を得る新しい脚色を施した「ふるさとの物語」。
現在、宮城県、岩手県、静岡県、長野県、岡山県、福井県、鳥取県、島根県など、15箇所以上で公演させていただいています。

既存の演目例

  • 桃太郎のモデルとなった吉備津彦と鬼・温羅の友情を描いた岡山地方の物語
  • 各地に伝わる羽衣天女伝説の中でも、特に有名な三保の松原版羽衣物語
  • 岩手県•大船渡に伝わる行事•ナマコ引きの謂れとなった民話を元に、二人の姉妹を描いた物語ほか

恋ものがたり

国内外の古典文学などを脚色し、主に男女間の恋愛や苦悩を描いていく。
今後予定しているのは、『今昔物語』を元にした怖い話、笑える話、恋のお手本と言われる『伊勢物語』、『蜻蛉物語』から夫婦の愛憎を描いた話など。

既存の演目例

  • ロミオとジュリエットを日本の古典に翻案した悲恋物語
  • 鳥取県にある因幡のお姫様(八上比売)の像をモチーフにした純愛物語ほか

プロフィール

語り手:浅野温子(女優・國學院大學客員教授)
1977年ドラマデビュー。以後、数々の映画やドラマに出演。98年からは舞台にも意欲的に取り組む。2003年から『古事記』や日本の古典、各地の民話伝説を題材とした『よみ語り』の舞台を続けている。著書に『わたしの古事記』。「浅野温子 よみ語り」宮崎公演記念DVD発売中。

脚本:阿村礼子

音楽:茶喜利(チャッキリ)・曽爾テラワキ(ソニテラワキ)

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